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「なぁ、あのことって?」
逃げるように立ち去っていった白河と入れ替わるようにやってきた岡田の方が厄介なんじゃないかと頭を悩ませた。
真剣な眼差しのあとにすこしふざけたように「やっぱりお前らそういう関係だったんだ。」と目の奥は笑っていない、表面上の笑いをする。
「違うんだ。そういうんじゃ…」
「だったらなんだよ。」
こんなに岡田に追い詰められたのは未だかつてない。
そもそも友達に追い詰められたことは初めてかもしれない。
こんなに敵意むき出しにされたのも。
「分かった、話すよ。正直に。」
こいつはいいやつだから
もう俺とはいないだろうな。
まだ言うのを躊躇っていたが、それも長くは続かないだろう。
この岡田の顔を見てしまったら。
「先々月に白河のおじいさんが亡くなったんだ。」
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