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土方さんに出会ったのは、もうずっと幼いころで、出会った場所は近藤さんの道場だった。
近藤さんとすごく仲のいい人で、行商をやっている。
そう聞くまで、俺はその土方歳三という人が一体何者なのかと興味津々だった。
仕事の合間にふらりと道場を訪れては、そこにあがるでもなくただじぃっと俺達が木刀をふるのを見つめていたのだ。
トシもやってけ、なんて近藤さんが言っても、荷物を背負った土方さんは首を縦にはふらなかった。
俺は仕事中なんだ、これでもさ。
なんてもう既に半分放り出しているくせに、そこだけはガンとして譲らなかった。
変な人だなと思った。
何しにきているんだろう。
土方さんの真剣な眼差しをうけて、俺は稽古するのがぎこちなくなったのを覚えている。
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