プロローグ

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―――8年前 当時、小学校低学年だった俺は母さんと弟の晃司、そして家が隣の幼馴染みのなつみと一緒に夏祭りに来ていた。 初めての浴衣を身に纏っていた俺は、夏祭りという雰囲気にもかなり浮かれていて、みんなを置いて1人で突っ走っていた。 案の定、俺は迷子になっていた。 「みんな何処いったんだよ!」 たくさんの人混みの中を必死になってかき分けながら、みんなを探したのだが見つかるはずもなく途方に暮れていた。 そして俺は人混みを離れ、裏通りにある古い小さな神社へと向かった。 ここは前に1度だけ、学校帰りに寄り道をして、3人でお参りに来たことがあるのを思い出したからだ。 ここなら誰かいると思ったんだ。 しかし、そんな俺の期待を裏切るかのように神社には人1人いなかった。
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