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初めて彼を見かけたのは確か
高校一年生のときの秋。
一年に四回ある校内写真コンクールの写真が張り出された掲示板の前だった。
『秋』がテーマのその写真は落ち葉などの秋を代表したものばかりだった。
しかし彼が撮った写真は
決定的な秋、にはかけたものだった。
夕方、放課後の教室。
それはどの四季にもあるごく普通の光景なのだ。
それがどうしても目に焼きついて離れなかった。
天海 朔。
写真のしたに刻まれたその名前。
私はその人物を探した。
どんな人が撮ったのか、
気になってしょうがなかったのだ。
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