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「おはよ、トキ」
「おう、おはよ。珍しいじゃないか、マスターがこんなとこにいるなんて」
ギルドの門を抜けると普段中にしかいないマスターが外で待っていてくれていた。
「まあ、重大なことだしの」
マスターは自慢の髭を触りながら、目を細め微笑みながら言った。
「なんかあったのか?」
「トキに学園に行ってもらおうと思ってな」
「学園?なんでまた…」
俺には学園に行く意味が理解できなかった。知識は人並みにあるし、戦闘関連に関しては自分で言うのもなんだが意味がないほど強い自信がある。
「意味ない。と思っておるじゃろうがそれは違うぞ?」
「え?」
「トキがこのギルドに入って十ヶ月になる…トキはその若さで【黒衣の死神】とまで呼ばれるようになった…本来ならトキの年齢なら学園へ通い、同世代の友人と交流を深めたりとな。だがトキは同世代の友人と呼べるのはレミアだけであろう?
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