壊れた少女

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少女は絶望していました。 この世界の現実と自らが関わってきた人間の汚さに。 少女は歎いていました。 自分自身の無力さや周囲や世界の横暴なまでの理不尽さに。 死んだらいっそ楽なのだろうかとも思うが実際に死ぬ勇気さえない意気地無し。 自分より辛く大変な人だっているんだから、とか。 生きたくても生きれない奴だっているんだから、だとか。 そういった偽善じみた言葉を少女は嫌いまし。 確かに自分より辛く大変な人間など、それこそ星の数程いるのかもしれない。 けれど他人からしたら。 あるいは誰かと比べたら、ほんのちっぽけな悩みでも。 悩んでいる本人にとって、それは本当に死にたくなるくらいおかしくなるくらいの悩みの場合だってある。 生きたくても生きれない人も確かにいるだろう。 だからといって生きてるもの総てが幸福な訳ではないし。 生きているから苦しい場合だってあるだろう。 卑屈な考えだとも思う。 けれど『生きていれば』なんて。 所詮、人生が上手くいっている、人間か現状にそれなりに甘んじたり満足している人間。 あるいは『同情』にも似た慰めにしか少女は感じる事が出来なかった。 汚い、醜い。 世界も、私も、彼等も。 そんな卑屈な考えしかできなくて絶望しながらもダラダラと生き続けていた結果が。 今の。 壊れた少女だったのです。 .
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