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「だーかーらぁ、兄貴!!」
「それにしても良い顔してるな、大輔。今幸せか?」
「は?いきなり何?」
「いいから教えろ??」
「いや……あの…」
そりゃあ幸せ……だけども……
「僕に気を使ってるなら大丈夫だから。小野君、答えてみてよ」
「………。」
それは前から気になってた事。
神谷さんは幸せじゃないのかと考えて寝られない日もあった。
「ってごめん、幸せになんか出来て無い…よね……」
「ぇ……?」
「素直じゃないし、すぐに酷い事言っちゃうし…」
やっぱり、神谷さんはそんな事にまで嫉妬している重い女みたいな俺を知ってるんだ。
「神谷…さ…っ」
「女の子の話しとかしちゃうし、優しくとか無理だし……」
優しくなんて、もう充分優しいのに……そんな事を気にしちゃう程に神谷さんは幸せじゃないんだ……。
ヤバい、駄目なのに
余計重くなっちゃうのに
兄貴も居るのに
泣いちゃいそう……
「ふぇ…っ…ん…」
ああ、泣いちゃった。
神谷さんに嫌われちゃう…
泣き止まなきゃっ
「って、小野君っ!!?何で泣いてんの!?」
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