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その様子はいつも一人で帰るということからもよくわかった。
しかし、そんな神谷だが今回ばかりは無関心という訳にはいかなかった。
カツアゲされている方の奴が同じ文化祭委員だったのだ。
喋った事は無い…(というか喋っている所を見たことがない)奴だが、相手が自分に気づいていて後で気まずくなったり責められたりすることは避けたい。
(仕方ないか)と思いながら嫌々とクラスメイトの近くへ近寄った神谷は気怠げな表情から一変して人に受けそうな笑みを浮かべていた。
「なぁに~、田口達またやってんのー?」
「ああ、神谷じゃん!どしたんだよこんな時間に?」
「お前らがジャンケン強いからいけないのー」
「あぁ、文化祭委員会だっけか?」
「そうそう、んでソイツだけどさ~」
「ん?何だ?」
「ごめん、その文化祭委員の後輩なの。」
「ああ、そうか……って、安心しろ神谷!今日はカツアゲじゃないからな!!」
「カツアゲじゃないなら何なのよ?ソイツ震えてるよ?」
「へっ、あぁ…可愛くないか?」
……………は??
田口が言っている意味が全くわからない神谷は唖然とした。
どこからどう見ても男の筈だ。
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