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暇では無い。
そう断言出来る程に頭の中はフル回転していたけれど。
｢小野君なんて嫌いだ｣
｢ウザイ、なんであんな態度とるんだろう｣
｢悪いのは全部小野君だ｣
｢僕は全く悪くない｣
自分に言い聞かせるように呟いても虚無感は払えずにいた。
と、そこに……
ブー、ブー、ブー、
携帯のバイブ音が鳴り響いた
こんな時に何だ、と少しイライラした僕はディスプレイに並ぶ文字を見て思わず硬直してしまった。
[着信 小野 大輔]
絶え間無く鳴り響くバイブ音。
そんな中意を決して僕は携帯を手に取り電話に出た。
｢もしもし…｣
｢神谷さんっ、大丈夫ですか、薬飲みましたか、何か食べたい物ありますか！？｣
｢小野……く…｣
｢俺は、行かない方が良いですよね？でも、食べれる物作って薬持ってく位はダメですか？いつもみたいに迷惑、かけたりしないので…｣
｢止めろっ！！｣
僕は本日二度目の大声をあげた。
｢……………。｣
｢迷惑…なの。｣
｢そばに居られるのも｣
君が近くに居ると勘違いしそうになるから
｢無駄に心配して世話されるのも｣
君が優しくしてくれると君無しじゃ居られなくなりそうだから
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