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そんな安元君には酷だろうけど…
「安元君、小野君に何があったか詳しく教えて。」
「……わかりました。…ただその前に…神谷さん、先輩相手とか年上とか関係無しに…殴らせてもらえませんか?」
僕は無言で頷いた。
安元君が僕に対して怒っているのは安元君の目を見ていればよくわかった。
バシッ!!!
グーで力いっぱい殴られた。
痛いけど、それよりも…
「僕のせいなのはわかってる。だから教えて?君が僕を殴りたりないならいくらでも殴れば良い。それこそ土下座だってする。でも、安元君…教えてくれない?」
「……………はい。」
安元君は静かに話しだした。
「小野は…神谷さんの事ずっと好きだったんですよ。俺はその事に関してずっと相談を受けてました。真剣に悩んで、ちょっとした神谷さんの行動や言動で一喜一憂して。そんな小野を…小野の恋を陰ながら俺は応援してたんです。それで一年前、神谷さんに小野が告白するって決意して……成功して。『安元ありがとう』って言う小野の幸せそうな顔を見ながら良かったなって素直に思いました。このまま幸せになってくれれば良い、笑っていれば良いって。」
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