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「神谷…さっ」
「僕の愛もさ、受け取ってくれない?」
「はい……っありがとうございます…っっ」
「泣くなっつの。ふふっ、大輔可愛い」
「浩史…っ、浩史ぃっ」
「ごめん、これからも僕素直になれないから大輔を傷つけるかもしれない。でもね?僕はずっと大輔が好きだよ」
「俺も…浩史が大好きですっ!!」
僕らはそのまま二人で抱き締め合いながら涙を流し続けた。
そうか、僕はただ素直になれば良かっただけだったんだ。
ようやく気付いた大切な物をもう一生離さないと誓った。
「大輔、お願いがあるんだけど…」
「…………はい?」
「付き合って一周年をやり直したいんだ。もう一度料理、つくってくれないかな?今度は2人で食べよう」
はい、と泣き笑いする小野君の左手の薬指に指輪をそっとはめると小野君は一度目を見開き、ありがとうございますと華のような笑顔を浮かべながらまた泣いた。
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