-小説5-<kmon・臨静>

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今日も今日とて自動販売機が飛び交う… なんてことは無い、普通の池袋に俺は仕事の為に来ていた。 「流石に現実であんな事あったら怖いよなー…」 のんびりと平和な池袋の町を歩きながら自分が出演したアニメについて思いを馳せ、ふとある事を思いついた。 「時間もまだ余裕があるしデュラララオープニングの場所とか行ってみようかなぁー?」 …それが後に大変な事になると知らずに。 しばらく色々まわっていると自分が演じたキャラ、平和島静雄が投げた自動販売機にたどり着いた。 「寒いし、あったかいコーヒーでも買おうっと!」 何の躊躇いも無くお金を入れ、コーヒーのボタンを押した。 ―――すると… 「へっ!?うわぁっ!!!」 自動販売機から眩しい目を瞑ってしまう程の光が出て俺はたちまちその光に包み込まれた。 目を開けると景色は何も変わっていなかった。 「なんだったんだろ…」 気のせいでは無いはずだ。 あの眩い光は確かに俺を包み込んだ。 しかし、周りの人は誰もこちらに注目していないし 誰も光に驚いたりしていなかった。 「疲れてんのかな…」 と、思いつつも今から仕事だ。
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