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って!
なにしてんのあんたはぁああ!
「この可愛い口で俺の名前言ってくれたのかって思うと……スゲーぞくぞくする。ねー、もう一回……」
「言えるわけないでしょう! もっと離れてくれないと!」
眼が回りそうです!
どこで知ったのか分からない秋月の新しいキスのやり方に、私はもういっぱいいっぱいです!
再度ねだってきた秋月を渾身の力で押し返しながら、私は心と体と唇に余裕が出来るまで距離をとってくれるよう頼んだ。
じゃないと、メチャクチャな条件をクリアしても結局は秋月がキスしてくる手前、言ってあげたくても言えないから。
心底不服そうに「ちぇ」と舌打ちした秋月は、それでも私の頼みを聞いてくれた。
と言っても上半身を起こしただけで、相変わらず私に覆いかぶさったままですが。
またもや突っ込みたくて仕方がないけど、でもこれが秋月的にぎりぎり譲歩できる距離らしい。
それと言うのも、先日夏休みに起こった件で私と秋月は二カ月近く会えなかったから、彼曰く、私不足なんだとか。
一体私で何が不足しているんだろうと冷や汗だらだらもんでしたが、私自身も秋月に会えなくて寂しくて恋しくて。
こうして彼と触れ合える今に喜びを感じているから、こんな恰好しているけど正直……とても幸せです。
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