そして僕は決意する……多分

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「おお……」  部屋の内部は思ったより普通だった。まぁ、僕が想像していた物が酷かっただけだけど。それに普通といってもそこはとても広くそして綺麗だった。  巨大なモニターがあったりあの人の持ち物であろう私物や観葉植物。そしてモニターを正面で見れるようにデスクが陣取っている。デスクの上にはパソコンがあり、他には書類が山となって積んである。  その奥には一面ガラス張りになっていて周辺の町を見下ろすことが出来てちょっとした満足感が味わえそう。さて、そんなことはさておきここはどこ? 「コーヒーを準備している間は自由にしていて構わないよ。ここにある椅子は私の分しかないから、話は向こうの客間でさせてもらう。コーヒーはインスタントで大丈夫かな?」  とりあえず頷いた。頭の中を占める疑問もこの人によって解決するだろう。元はこの人が原因なんだけど。  自由にしろと言われてもコーヒーを入れる時間なんてそう掛からない。先にその客間とやらに行くとしよう。自動式だったのは入口だけだったらしく手動でドアを開けた。  清潔感があって良い部屋だ。確かに客間として相応しい場所かもしれない。  対面して話せるように二つのソファーがありそのソファーに挟まれる形で低いテーブルがあった。少し低いお陰で座りながらでも物を置きやすそうだ。
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