そして僕は決意する……多分

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 大分前に行ったエレメンタルヒーローとの戦いで、グリーンは銃を使っていた。あれ?ブルーだっけ?とにかくブルーが二丁拳銃で僕と戦っていた時があった。あの時僕は、銃弾の嵐を掻い潜りながらも銃弾を避けていた。  ある一定以上の実力を持つ相手には通用しない武器であることは、それはブルーも分かっていたことだろうし、だからこその二丁拳銃だったのだろう。そして拳銃には致命的な弱点がある。  連射を行い続けると、銃内部の熱処理が追い付かなくなりオーバーヒートを起こしてしまう。連射といっても短時間なら問題ない上に、科学の進展もあって早々なるものではない。  しかし確率はゼロではなく、万が一にも起こりうる可能性は存在している。オーバーヒートを起こしてしまう際に発生する現象にも段階がある。第一段階ともいえるべき現象は銃弾の威力の減少。  銃弾は武器となっている面積が少ない。精々一センチメートルぐらいしかない。それが初期段階のオーバーヒートに陥ると、銃弾そのものの大きさが縮小される他、密度も小さくなるので貫通力の低下を引き起こす。詳しくは知らないけど武器としては心許ない物になるだろう。  それから第二、第三段階へと続いて最後には暴発する危険性も出てくる。そもそも第二段階にまでいくことは滅多にない。大体は第一段階までしか起こらない。逆に言えば、第一段階ならば起こりうる可能性が高いというわけだ。    だからあまり第二段階以降を覚える必要がない。つまり僕が何を言いたいかというと、これ以上銃のオーバーヒートについてもう知らない。  だって仕方ないじゃないか。僕が常に使っている武器は光剣であって銃ではない。そんな言い訳はさておき、優衣がご立腹のようだ。  
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