そして僕は決意する……多分

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 武器を復元させる速さは互角。優衣の武器は訓練室の時同様に細剣のまま。対する僕は拳銃二丁。銃は銃で使い道があることを優衣に教えるとしよう。  まずは牽制。銃の長所の一つ、遠距離からの攻撃で足止め……って危な!!  銃弾を避けることぐらい予想はしていたが、少し過小評価だったみたいだ。優衣は圧倒的な速さで詰めより、弾を避けるだけに止まらずに一撃を繰り出してきた。  しかもいきなり首を狙ってくるとは予想外にも程がある。いくら光剣の設定を弄って刀身で切れないようにしていたとしても、それは十分な武器。首は危ない。 「……お父様の言う通り、実力は紛い物ではないみたいですわね」  おいおい、まさか様子見のつもりで首を狙ったのか、今の攻撃。もし避けれなかったらどうするつもりだったんだ。まぁ、多分避けれると確信があって攻撃したんだとは思うけど……怖すぎる。  連射しながら後ろに跳ぶ。僅かな体の動き、表情、視線などを読み取り、直感を含めながら撃ちまくる。すると結果的には先読みみたいな形となるわけだが、大して意味は無かったようだ。  優衣は避け続けながら徐々に迫ってくる。どうしても当たりそうになる弾丸は己の細剣で捻じ伏せながら。あまりの剣速に、剣を振るう度に残像が生まれる。 「全く、当たらないなちくしょう!!」  いつまでも後ろへ下がれるわけではない。時に右へ、時に左へ移動して距離を取り続ける。    
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