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昔は父さんの自主練習に付き合っている内に戦い方を学んだりしたけど、それも小さい頃の話。僕は殆んど強い相手と戦った回数が少ない。
だから戦った回数で培っていくであろう勘といった曖昧なものに少々乏しい。何故なら本気を出すまでもなく試合や戦いを終わらせてきたからだ。
対して優衣は父である坂之上さんが正義の味方で重要な役職に就いているので、意図的に練習相手を探すことは難しくないだろう(四聖剣は無理だと言っていたけど)。
同レベルの相手と戦う機会が多かったに違いない。羨ましい限りだ……冗談だけど。だってさ、沢山戦うとか面倒だろ?
そして現在戦況は僕が押している。何度も言うけど、僕は四聖剣二人相手に勝ったんだ。驕れるつもりはないけど、やっぱり強い方という事実には変わりない。
拳銃のホルスターに収める。すると光剣一つしか持っていないことになってしまうがそれでも構わない。むしろわざとしたことだ。
光剣を片手で扱っていた時に比べて両手だと力を込めやすくなり、力の増加が期待出来る。勿論片手は片手で良いことはあるが今は望まない。
上から下にただ振り下ろす。その威力は先程の片手状態だった時より上がって同時に速さも一段と早くなる。
ここで勘違いしてはいけないのは、僕が急激に強くなったわけではないこと。身体能力は変わらずあくまで光剣を持つ手が、片手が両手に変わっただけ。あ、それとずっと両手ではない。一応要所によって片手も交えている。
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