悪の組織 強襲 危機一髪

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 途中で坂之上さんと別れ、一人で集合場所に向かう。ちらほら僕と同じように集合時間を忘れていた生徒が走っていく姿が見える。けっ、羨ましいな。こっちは痛みは引いてないどころか歩くだけでも痛みが走っているのに。 「ん?優介じゃないか。顔色が良くないがちゃんと休めたのか?」  別の道から洸と正義を含めた男四人組がやって来た。いつもなら僕が先に気付くけど、痛みを我慢することに集中を割いていたので先に洸が気付いて話しかけてきた。   「いやー、休みはしたんだけど中々良くならなくてさ。今もちょっとね……」  物理的にお腹が痛いです。 「勿体ねーな。折角正義の味方本部に来たって言うのによ。……まぁ、体調が一番大事だから仕方ないけどな」  おい正義、男のツンデレはキモイと決まっているから止めろ。正義を見ながら呆れていると、他の二人からも僕の体調を労わる声が聞こえてきた。心配されて嬉しくないはずもなく、素直に感謝した。 「……なんか俺の時と反応違ってないか?」 「気の所為だろ」  ツンデレが無ければ正義の言葉もきちんと受け取っていたさ。 「時間も迫ってきたことだしそろそろ行った方が良くないか?」  おおっと、忘れていた。ナイスだ洸。    そこからの行動は早かった。本部内は走ってはいけないというルールがあるのにも関わらず全力で集合場所、正義の味方本部の入り口へ向かった。  途中複数の職員の人と遭遇したけど何も言われなかったのはありがたい。むしろ急いでいる僕達を見て微笑んでいたくらいだ。
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