悪の組織 強襲 危機一髪

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「よし、お前ら。帰る前に確認するが、今日のことをレポートに纏めて提出することを忘れてはないだろうな?提出期限は来週までだからな」  What? 「ちちちちちちょっと正義、どういうこと!?」 「これ以上ないっていうぐらい動揺してるなお前……」  お、落ち着け僕。今日は金曜日。まだ土日が残っている。学校側から一日で仕上げてこいという鬼畜な所業を強制してこなくて本当に助かった。  ふふふ、休日二日間あれば何とかなるさ。 「レポートのことって前から言われていたっけ?」 「俺ですら覚えているのに覚えてないのかよ」  ぬぐっ!!ま、まさか正義からそんな可哀そうな目で見られる日が来ようとは……というか「俺ですら」ってことは自分が馬鹿ってことを認めてるだろ。 「やーい、バーカ」 「なんでお前が馬鹿にする立場なんだよ!?」 「黙れ後ろの二人組!!後少しぐらい静かに聞けんのか!!」  くそ、正義がうるさい所為で先生に怒られてしまった。 「そういえば優介さんはレポートを書けるのですか?噂では体調が悪くてあまり見て回れなかったそうですが……」  そう、そうなんだよ次郎。今も痛いんだよ。後で保健室にでも行こうか?でも社会科見学に行って怪我をしたと言えば怪しまれるだろうし、止めておいた方がいいかもな。 「次郎達はどこを見て回っていたの?良かったらレポートの参考にさせてよ」    二回も怒られたくはないから教卓へ顔を向けながら小声で尋ねた。
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