悪の組織 強襲 危機一髪

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 静止した状態から虚像を残し、高速で二人の間を通り越す。案の定僕の速度に対応出来ずにいた二人の腹部に、通り過ぎ様に腕を沈めておいた。  一秒足らずで起きた出来事に二人は理解できず、突然やってきた痛みに悶えて地面へと伏せる。 「な、何が起こりやがった……」 「今の動き……見えなかった……だと?」 「あれ?意識まだ残っているんだ。てっきり気絶したものとばかり。そこら辺の雑魚とは違うんだね」  ダークリベンジにいる下級戦闘員ぐらいだと思っていたけどそうでもなかったみたいだ。想像よりも強い。 「だけど残念。もうお前達に用はないから大人しく寝ててよ。命までは取らないからさ。……もう一度聞いておくけど爆弾の在り処、教えてくれないよね?」 「だ、誰が言うか!!」 「舐めた真似しやがってよぉ……」  吠える元気があるだけあって立ち上がる元気も残されていたようだ。ゆっくりと立ち上がり、仮面から覗かせる瞳は憤怒を見え隠れさせていた。 「無理せず寝ていればいいのに。どうせすぐにやられるんだから……さ!!」  隣り合っている二人の間に入り込み、両手でそれぞれの顔面を覆うように掴み取る。先程の僕の動きを見切れていなかったのに二回目も反応出来るわけがないだろう。  声を出す余裕すら与えずに後頭部を地面に叩き付ける。その威力は抜群なもので、土で出来ていた地面には罅(ヒビ)が入って頭の半分以上をめり込ませるほどだ。
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