24287人が本棚に入れています
本棚に追加
/180ページ
†
目を開くとそこは見慣れた光景。
僕の視界にはこれまで飽きる程見てきた自宅の天井があった。
しかもここは自分の部屋ではなくてリビング。
電球が眩しい。
おかしい、僕の体内時計によればまだ電気を付けなくてもいい時間帯。
家まで帰ってきた経路を何故か思い出せない。
自力で帰ってきたことを覚えているのならリビングで、しかもソファーではなくて床で寝ることはない。
ちゃんと部屋で寝る。
それにこの時間に電気を付けることはない、勿体ないからな。
しかしこんなにおかしい点があるが、現に僕は自宅にいた。
「あれ?どうして僕は既に我が家にいるの?」
「やっと起きましたね。兄さん、優介さんが起きましたよ」
「……優介……遅い」
「玲奈に……詩織?」
わけが分からない。
どうして二人が僕の家にいるんだ?
後、今玲奈が兄さんと呼んだ。
つまり拓哉もいる。
ということは金魚のフン的存在の次郎もいるはず。
まてまておかしいぞ、あいつらが僕の家を知っているわけがない。
僕の家を知っているのは正義と花梨ぐらいしか……ああそうか。
段々と状況が分かってきた。
最初のコメントを投稿しよう!