プロローグ的みたいな?

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夢の中では時間の流れを感じないと言われている。 夢では一日でも現実では一分と経っていないかもしれない。 夢は気まぐれで自由自在の空間。 まるで僕のようだ。 ごめん、嘘。 目的地が分からないまま漂っていたら急に視界が晴れた。 それは一瞬だけ空間全体が光り、気が付いたら景色が変わっていた。 青い空、広がる雲。 気持ちが安らぐ良い天気。 そして僕は公園の中にいた。 何故という疑問は夢の中では何の意味もなさない。 要するになんでもありなのだ。 ブランコ、ジャングルジムに砂場、滑り台があるごく普通の公園。 急にこの光景に切り替わったので最初は気付かなかったが、僕はこの公園を知っている。 それも知っているだけではない。 大切な思い出の場所。 ここは僕が悪の組織に入る切っ掛けでもある。 懐かしさ故に遊具に触ろうとしたが無理だった。 触れるかと思った瞬間、僕の手が遊具をすり抜けた。 何度も繰り返してみたが変わらなかった。 どうやら僕は傍観者らしいと察する。 それにいつの間にか足も地に着いていて勝手に移動することはなくなっている。 ここにいろ、という合図かな。
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