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「というわけで持ってきたボードゲームだけど、大きくて大変だし準備手伝って」
指示を出す必要もなくみんなテキパキと動いてあっという間に準備を終えた。
その間僕は人数分のお茶を用意しておいた。
お菓子もあるけど、食べかすでボードゲームが汚れてしまうかもしれないから念の為に終わったら出そう。
フローリングの床にボードゲームを置き、全員が座れる為に囲むようにして座る。
僕は一応持ち主だから色々進行していかないといけないので正面を陣取る。
そしてコップに入ったお茶はいつでも飲めるように近くに置いてある。
後は遊ぶだけというテンションが上がってもおかしくない状況なのに何故かみんな静か。
理由を聞いてみると―――
「これって人生ゲームだよ……な?」
「どこからどう見たって人生ゲームじゃないか。ほら、ルーレットだってある。名前はちょっと違うけど、基本は同じだよ」
「人生ゲームといっても色々な種類があるんですね。驚きました」
「こんなんどっから見付けてきたんや」
どうやらこの人生ゲームその物に何か気になることがあるらしい。
けど、僕が見る限りおかしいところはないような気がする。
「……優介。あんたは持ち主だから分からないのかもしれないけど、この人生ゲームもどき、名前からして怪しいじゃない!!」
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