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その結果――――
「……終わっちゃった」
「くそ、これで詩織さんまでも脱落か」
人生ゲームだと存在する筈がない『脱落』という言葉が僕らに広まっていた。
この場にはスリリングな緊張がたっぷり冷や汗もたっぷり。
「……むぅ」
詩織が不満そうな顔で頬を膨らませているけどかなり可愛い。
そういえば僕が気絶から覚めた時、頬プニプニされたな。
ならば僕も詩織の頬をプニプニしよう。
「これで残っているの何人?」
「私と兄さんと花梨さんの三人だけです」
「あいたたたたた!!花梨、指はそれ以上その方向には曲がらないようになっているんだって!!」
詩織の頬を触りにいこうとしたら、目標を目前にして花梨に阻まれた。
平然とした表情で僕の指を曲げていたみたいだったから、もしかして僕に対する罪悪感は既に失われたのか。
「……しかし、詩織さんの止まったマス凄いな」
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