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↓詩織の止まったマス。
『通り魔に遭って刺される。死因は出血によるショック死。ゲームオーバー』
これが脱落の原因。
それは人災ゲームならではの死亡マス。
確かに死んでしまっては進みようがない。
しかも誰も知りたがらないであろう妙にリアルな死因まで載っている。
毎回死ぬ原因が現実ではかなりの低確率でないと起こらないことばかりで、それなのに絶対そうならないと断言出来ないことばかりでタチが悪い。
「まっ、優介に比べれば誰だってマシやと思うわ」
「あはは、何を言っているんだ次郎。君は人のこと言えないだろ」
「黙りなさい敗北者共」
僕に不躾なことを言ってきたが次郎に少しイラッとしので、引きつった笑顔ではあるが表層上では冷静に返した。
しかし僕らのやり取りは花梨の辛辣な一声で呆気なく終了。
ついでに僕と次郎のテンションが下がる。
花梨は気付いていなかったかもしれないけど、詩織も脱落した一人なのでショックを受けていた。
「……ごめん次郎……」
「……ええんや。……どうせワイ達は敗北者や。敗北者は敗北者らしく仲良くしようや……」
次は私ですね、とルーレットを回す玲奈を傍ら僕達は先程の反省をしていた。
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