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段々と冬が近付いている為か、日が暮れるのも早い。
立ち上がって窓ガラスから外を覗いてみると、太陽は既に沈んでいた。
辺りは真っ暗でみんなが帰るとき大変そうだ。
それに加えて気温も低い。
日が沈むと更に温度が更に低くなり、昼でも肌寒いぐらいだったのに今は震えてしまいそうだ。
家の中にいてもそれは同じように感じたので暖房を入れたい気分になった。
こないだ物置から出しておいた電気ストーブの電源を入れる。
いつもならば家に僕一人しかいないからそれほど気にしなかった小さい電気ストーブだけど、こうして花梨達がいるとその大きさに不安が走る。
しかしそれは全くの杞憂で、暫くすると小さい電気ストーブがあるだけでも部屋全体が暖かくなった。
電気ストーブの力を過小評価していたみたいだ。
いつもは電気ストーブの前で暖まり、暑くなったら消すということばかりしていたからその力の全容を把握していなかった所為でもある。
「暗くなってきたけどみんな帰らなくて大丈夫なの?」
外は暗くて寒い。
だから暖かいこの家から出たくないのは分かるけど、流石にそろそろ家の人が心配するのではないのか。
「外は寒いんやからもう少しくらい居させてもええやん」
懇願してきたのは次郎だけではなく、驚いたことに全員同じようなことを言ってきた。
まぁ、出ていけと言う必要もないから良いけど。
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