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因みに買い出し先は僕のお得意先のスーパーアクーノ。
正義の味方の連中を悪の組織があるスーパーに送り出したが、なにやら複雑な気分になってしまう。
知らぬが仏。
米はとっくに研ぎ終えたからやることがない。
今ある材料で作れる料理もあるにはあるが、どうせなら一度で作りたい。
つまりどういうことかというと、暇なのである。
花梨に詩織に玲奈のハーレム状態なのに暇。
どうにかしてこのハーレムを利用して良いこと出来ないかな。
……よく見てみたら女子は女子で会話が弾んでいる。
どうやら暇であるのは男である僕一人だけのようだ。空しいな、空しすぎる。
これなら僕も買い物に行った方が良かったのかも。
どうせ近いからすぐに帰ってくるだろうし。
いや待て優介。
ここは寧ろこの場を甘んじるべきではないのか。
女子しかいないのだから喜ぶところ。
よし、先んずは会話に入ろうかな。
「ねぇ「今帰った(でー)」」
ああ!?
何でこんなタイミングが良い時に帰って来てんだこんちくょう。
よりにもよって意志を固めて声を出した瞬間に被せてくるなんて最早ワザとにしか思えないぞゴラァ。
「……なぁ、拓哉。ワイらなんかしたっけ?優介から尋常じゃない殺気が感じられるんやけど」
「俺もそれを肌で感じているが何もしてないと思うぞ。言い付け通り買い出しもしてきたしな。……なんだか寒気すらしてきたんだが……」
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