僕は友達が少……多い方だ

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        † 「はぁ……」  溜め息しか出てこない。  やる気は滑り台の如く下降中で止まる気配がない。 「あの、やっぱり止めませんか?」 「今頃怖じ気ついても遅いよ。それともそんなにボクに負けるのが嫌なの?」  プライドでも刺激させて挑発でもしているつもりなのかな。  だとしたらそれは意味がないことだしそもそも負ける要素は何一つない。  戦うことが面倒くさいだけなんだけど……彼女を見ていると戦わない方が面倒くさそうだ。  はぁ……溜め息が止まらない。 「分かったよ、戦えばいいんだろ。はぁ……」  何度めか分からない溜め息を吐き、用意周到と見せ付けるかのように先程彼女から渡された剣を復元する。  僕が戦わなければならない場所であるここは数あるトレーニングルームの内の一つ。  トレーニングルームでは武器を忘れてきても練習出来るように武器の貸し出しが許可されている。  ここに来てすぐに彼女はトレーニングルームを管理している受付の人に頼み、僕の武器である剣を借りていた(彼女は当然自前の武器)。 「変身しなくていいの?」 「無理矢理連れて来られたから持ってきていないし必要ない」  むっ、不満そうな表情をするが可愛いだけだ。 「悪いけどボクは全力でキミを倒す。……変身」
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