僕は友達が少……多い方だ

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 彼女の左手にあったブレスレットが輝いてトレーニングルームを照らす。  それは一瞬のことで光が収まると彼女は変身を終えていた。 「……猫?」  彼女の変身した姿は猫を真似ており、頭の部分には三角形の耳が備わっていた。  それがどんな意味があるかは知らないが本人の戦闘服について口出しすることでない。  色は茶色を主にしており先程まで露にしていた顔はフルフェイスヘルメットで隠れているが、彼女の姿の記憶は鮮明に記憶の中に残っている。  戦闘服よりも薄い茶色の髪は二つに纏めていて、確かこういうのツインテールって言うんだっけ?と、どうでもいいことが脳裏をよぎった。  髪はヘルメットから出ていて、体を動かす度に髪もそれに合わせて舞うように揺れる。  身長は僕の胸より少し上ぐらいで確証はないけど僕と同い年のような感じがする。  そして一番印象にあった釣り目は、今は見えないがきっとヘルメットがなければ着ている猫型戦闘服と合っている。  見るからに美少女だった彼女だけど、どこかで見たことがある顔だとデジャブに似た何かが僕の違和感を刺激する。  だけど今はそれについて思考を巡らす時間はなさそうだ。  自分専用の戦闘服を持っている辺りどうやら隊長格みたいだ。
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