僕は友達が少……多い方だ

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「えっと……その……」  気まずそうに視線を逸らし人指し指をツンツンしながら話し出す。 「お姉ちゃんがその……直属の部下を私以外に作ったって言ってきたから……その……なんというか……」  あの時綾さんが言っていたもう一人の直属の部下って真弥のことだったのか。それに真弥の様子を見ていると何を言いたいか察することが出来た。 「簡単にいったら嫉妬でしょ。大好きなお姉ちゃんが自分以外の人を直属の部下に選んだから」 「そ、そんなんじゃないよ!!」 「否定しなくてもいいって」  それに理由が可愛らしい。 『お話し中のところ悪いが今から私の部屋まで来い。拒否権はない』  こ、この声は…… 「……綾さん?」 「お姉ちゃん!?どこにいるの?それにお話し中って……いつから聞いてたの?」 『全部知っている。今まで部屋に付いているカメラをハッキングして映像を奪って見ていたからな。それと、お前が優介を無理矢理連れ出している場面も見ていた』  アワワワワと口を開けてテンパっている真弥を見る限り褒められた行動をしていたわけではないことを自覚しているようだ。僕の代わりに慌てているのでいくらか僕は冷静を保っているが……綾さん、ハッキングってどういうことですか?
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