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「ちっ、面倒だな。一度しか言わないからよく聞け。直属の部下は複数いるから名前を付けた方が都合上便利なんだよ」
「結構適当な理由なんだね……」
真弥も言ったが理由はそれほど深刻そうではないな。ここは一つ適当な名前にしたいが参考までに他の直属の部下さんの名前が気になるので綾さんに聞こう。
「例えばどんな名前があるんですか?」
「知らん。他の奴らの部下なんてどうでもいい。しかしまぁ、それぐらいなら寛大な私が調べてやる」
ちょっと待て、とパソコンに向かい合い肘を着けながら片手でダルそうに打ち込んでいく。そんなに嫌なら無理しなくてもいいのに……
「あったあった、これだこれ。えーと、『闇の騎士団』に『恋華様ファンクラブ』、『銀の夜明け団』に……ああもう面倒くさい!!」
「一つおかしいのが混ざってる!!」
「僕その『恋華様ファンクラブ』に入っ――ぐふぅ!!」
「どうした優介、調子が悪いのか」
あ、あんたが犯人でしょ……。一体何を投げてき……マウス!!それ投げていいんですか!?
狙ったのかは不明だが鳩尾に喰らった。軽量かつ投合用ではないのに綾さんが使うと何でも武器と科す。全く恐ろしい人だ。
蹲(うずくま)って一生懸命回復に専念するが、その最中真弥は冷めた目で僕を見てくる。……なんで?
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