僕は友達が少……多い方だ

21/39
前へ
/180ページ
次へ
「これ美味しいね!!」  カフェに着いて席に座ると、直ぐ様真弥は注文していた。僕はあまりカフェに慣れていないから注文するのにも時間が掛かった。そう考えると真弥はこういったカフェへよく行っているのかもしれない。 「思ったんだけどさ」 「ん?」 「こうして二人きりでカフェにいると、恋人みたいだね」 「ぶふぅ!!」  丁度飲んでいる時に吹き出した真弥。正面にいたけど僕には幸い掛からなかった。しかしテーブルは真弥が頼んだコーヒーで汚れたので店長らしき人に布巾を持ってきてもらい、綺麗になるまで拭いた。 「ななななな」 「どうしてそんなに顔が真っ赤……ああ、そうか。違うって、今の言葉はそんな意味じゃないよ」  多分僕が言った『恋人みたいだね』に対して真弥は驚いた。残念ながら実際に恋人がいた時はないから、カフェで男女二人いると恋人同士に見えるは単なる僕の想像であり妄想。真実とは限らない。 「んもう、紛らわしいことしないでよ!!まだ会って数時間しか経っていないのに告られたから、たらしかと思っちゃったじゃないか」 「それは流石にないよ……ってさっきそう思っていたんだ……。僕はたらしじゃない、それにシスコンでお転婆な真弥なんだから告白するだけ無駄って分かる」 「シスコン言うな!!お転婆言うな!!普通に女性に失礼だ!!」
/180ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24287人が本棚に入れています
本棚に追加