僕は友達が少……多い方だ

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 夢は、過去を整理する機会を与えてくれる。それは勿論絶対ではないしむしろ関係ない夢を見ることの方が多い。  もし過去に関する夢を見ることが出来たならば、その夢と、過去と、向き合ってみるといい。忘れていた想いが蘇るかもしれない。  今僕も夢という形ではあるが、過去の思い出に浸ろうとしている。でも過去はあまり好きではない。特に小さい頃は嫌な思い出が多い。  そんな小さい頃の数少ない良い過去を見てみたいなと思う僕は我が儘だろうか。そういえば……彼女は今、どこにいるんだろうか。  また……会いたいな。       † 「ねぇ……。ねぇってば」 「ん、なに?」 「急にボーッとしたから大丈夫かなー、って思って声を掛けたんだけど大丈夫そうみたい」 「ごめんごめん、考え事をしていて」  公園にある二つのブランコを僕達二人で使っている。最早公園で会うことは必然であり日常となっていた。  最近の子供はあまり公園で遊ばないのか、ここに来るのは僕と彼女を除くと中々見掛けない。そういった意味では僕と彼女は稀少な子供なのかもしれない。
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