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しかし、先程までエルリアが押さえていた部分を
見ても特に変化は無かった。
それを見た右代宮は一瞬でエルリアの無いに等しい様な胸を掴んだ。
「……ッ!?」
驚いたエルリアは右代宮の顎に勢いよく頭突きをかます。右代宮は、
さほど効いてなさそうにして顎を押さえながら、お盆の上の朝食を配る。
「酷いなぁ、お兄ちゃんの顔に傷をつけるとは」
顎を擦りながら配っている右代宮に対し、
「五月蝿い。形が変わらなかっただけましに思って。」
エルリアは冷たく突き放す様に言い、続けて
「これ以上、度が過ぎると姉さんにに言いつけるよ」
そう言った。若干、蚊帳の外になっている木山は
エルリアに問い掛けた。
「姉さんって、エルリアのお姉さん?」
「そう。私達は三人兄妹で、この兄貴が一番上で次に姉さんで、私は一番下。所謂末っ子ね」
疑問に対して即答したエルリアは茶碗に盛られたご飯を掻き込んでいた。
「ごちそうさま」
直ぐに食べ終わると、
上着を着直して、玄関へ行き、靴を履いて外へ出ていった。
「木山君、あんな風に
おてんばな娘だけど、
宜しく頼むよ」
右代宮がそう耳打ちすると木山も食べ終わり、
軽く一礼すると玄関へ行き靴を履いて外へ出ていった。
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