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「あ、私の名前はアルトリア・ソル・ノルディックと言います。エルリアの姉です」
アルトリアと名乗った女性は一呼吸置いてから、二人に問い掛けた。
「今日はどのような用ですか?」
そう聞かれるとエルリアは真っ先に、泣きつく様に答えた。
「兄貴にいじめられたよ~~」
エルリアの頭を撫でながら木山に目で問い掛けると、軽く頷いた木山を見た。
「あの人にはキツくお灸を据えておくわ。ところで何されたの?」
すっかり笑顔に戻ったエルリアに向かって問い掛けた。
「えーとね、後ろから突然胸を掴まれたの」
そう答えが帰ってくるとアルトリアは苦笑しながら紅茶を飲んでいたが、
ふと時計を見上げると直ぐにエルリアの方を向いた。
「あなた、久々にあれをやる?」
飛びっきりの笑顔を見せながら頷くエルリアと共に庭へ出ていき、木山は後ろから付いて行きベランダに腰を下ろした。
「あなたと手合わせをやるのはいつぶりかしらね。」
エルリアに竹刀を投げ渡すと二人は構えていた。
「じゃ、何時もみたいに先にいかせてもらうよ」
エルリアは斬りかかるが、アルトリアは軽く受け流して注意した。
「あなたは初手の切り込みの動作が若干大きくて無駄がある。だけど太刀筋はいいわね」
ダメ出しをした後、何度も斬りあうがエルリアは一度も当てる事は出来なかった。
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