act.1 始まり

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二人は夜遅くまで続けていたが結局、エルリアは 一太刀も当てる事は出来なかった。 「前よりは良くなったけど、まだあまいわ。」 と、アルトリアは評価を一言述べてから竹刀を片付けて、エプロンを着て台所へ向かった。 帰り支度をしている木山にエルリアが話し掛けた。 「あれ、帰るの?」 「あぁ、明日から学校だし早めに寝たいからね」 そう言って、出ていった所でアルトリアがおたまを持ってやってきた。 「あら、あの子帰っちゃったの?」 頷いたエルリアと一緒に居間へ行き、二人は食事を始めた。 「ところで、明日から学校に行くんだって?」 アルトリアはどこからか入手した情報を確かめるべく、唐突に質問した。 「うん。……もしかして兄貴に聞いた?」 「ええ。あなたが来る前にお兄さんから電話があったわ。」 エルリアはへぇと呟き、舌鼓をうちながら食べていた。そして、 「ごちそうさま」 そう言い食器を台所の流し台に置き、寝室へ歩いて行った。 そしてアルトリアは二人分の食器を洗い、同じ寝室へと向かった。 「姉さんと一緒に寝るの久しぶりだね」 かなり上機嫌なエルリアはそう言い、隣の布団に入ったアルトリアは、 さっさと寝てしまった。 「姉さん寝ちゃった。……私も寝よう」 こうしてエルリアも眠りについた。
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