act.1 始まり

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冷たくあしらわれる様に言われたが、木山も負けじと言い返す。 「じゃ、じゃあさ、今したい事を何でも言ってみて。何でもするから」 そう言われて、少女は 段々ばつが悪そうにしていき、小さく口を開き、 「じゃあ……」 と、遠慮がちに口を開き 木山は聞き逃すまいと耳を傾ける。 「……寝る所を貸してほしい」 木山は呆気にとられたが 「分かった」と、一言いい少女の手を引いて自宅まで歩いていった。 「ここが俺の住んでいる所」 着いたのはお世辞にも綺麗とは言えない古いアパートだった。 「ここが……」 少女は、先程の木山の様に呆気にとられたが、木山に声を掛けられ、一室へと入って行った。 「どこか適当に座ってて。」 その一室は八畳の部屋が二つに、風呂とトイレとキッチンのみの、シンプルな部屋だった。 「晩御飯は食べる?」 「いや、私は……」 と答えようとした所で、少女の腹の音がなった。 木山は笑顔で台所に立ち、料理を作り始めた。
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