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冷たくあしらわれる様に言われたが、木山も負けじと言い返す。
「じゃ、じゃあさ、今したい事を何でも言ってみて。何でもするから」
そう言われて、少女は
段々ばつが悪そうにしていき、小さく口を開き、
「じゃあ……」
と、遠慮がちに口を開き
木山は聞き逃すまいと耳を傾ける。
「……寝る所を貸してほしい」
木山は呆気にとられたが
「分かった」と、一言いい少女の手を引いて自宅まで歩いていった。
「ここが俺の住んでいる所」
着いたのはお世辞にも綺麗とは言えない古いアパートだった。
「ここが……」
少女は、先程の木山の様に呆気にとられたが、木山に声を掛けられ、一室へと入って行った。
「どこか適当に座ってて。」
その一室は八畳の部屋が二つに、風呂とトイレとキッチンのみの、シンプルな部屋だった。
「晩御飯は食べる?」
「いや、私は……」
と答えようとした所で、少女の腹の音がなった。
木山は笑顔で台所に立ち、料理を作り始めた。
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