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「手続きの確認に来た」
それを聞いた右代宮は何かを思い出した様な顔をしていた。
「あぁ、それならもう手続きは済んでるし明日にでも通えるよ」
二人の会話によって木山は再び大きな疑問が生まれた。
「え?通うって何処にですか?」
「何処って君の通っている学校に決まってるじゃないか」
木山の疑問に即答した右代宮は台所へと行った。
「………何?」
木山の視線に気付いたエルリアは仏頂面のまま彼の方を向いた。
「いや、何でもないよ」
何か怒らせてしまったのではないかと若干あたふたしている所で、右代宮がお茶を三人分持って、
戻って来た。
「木山君、気にしないでくれよ。我が愛しの妹は何時もそんな表情なんだよ。折角可愛い顔をしているのに」
と、言いながら座ってお茶を配って飲み始めると突然誰かのお腹のアラームが鳴った。
「俺じゃないっすよ」
「僕でもないよ。……まさか」
二人が顔を見合わせると、ちゃぶ台に置かれた湯飲みにずっと視線を落としているエルリアを見た。
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