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とにかくKIYOは
夜までずっと肉体労働で
働き詰め‥
夜にはクラブで
毎晩予約が入っていて‥
寝る暇も無かった。
KIYOはたまに
お客さんに
“寝ていい?”と言って
寝ていたらしい‥
高い指名料を
払っているのに‥
と思うかも知れないが‥
KIYOの寝顔を見たり‥
KIYOに
膝枕をしてあげたり‥
お客さんはそれだけで
満たされる。
KIYOを
独り占めした気分になる。
これは‥
和美ちゃんの社長夫人の会の
情報交換で聞いた話らしい。
凄い会があるもんだ‥
私も‥
“Moonscape”夫人の会を
設立しようかしら?
「真理ちゃんっ!!
言っておくけど‥
私とはっ‥清矢は
ホントっ!!
何も無かったからねっ!
私には一度も‥
甘えてはくれなかったし‥
どこか‥私には
警戒してる様な‥
そんな感じだったし‥」
「わかってるって‥(笑)
私“とは”ねっ‥♪」
「あっ‥」
和美ちゃんは
ヤッテモタ‥。
と言う顔をした‥
「大丈夫よ~‥
KIYOの過去は
私もちゃんと
受け入れてるから‥
KIYOの事は‥
全部受け入れてる。
じゃないと‥
あの妖刀は‥扱えないわ‥。」
「そ~だね‥
あの妖刀は‥
真理ちゃんじゃないと
扱えないね‥(笑)」
私と和美ちゃんが
二人で笑っていると‥
「刀ってね‥
魂が宿るんだよ‥
知ってた?」
社長がにょきっと顔を出した‥
「刀を作った人‥
その刀を手にした人の魂が‥
宿るんだって。
やっと‥あの妖刀を
手にする人が現れた‥
誰をも寄せつけず‥
誰も手にする事が
出来なかった‥妖刀。
きっと‥あの妖刀には‥
真理ちゃんの魂が
宿ってんだろな‥」
私の魂が‥KIYOに‥
そうだといいな‥
「真理ぃ~っ!!
何の話してんだっ‥!?
俺も混ぜろっ!!
タコっ!ズレろよっ!!!」
KIYOは社長と私の間に
割って入って来た。
「妖刀の話‥♪」
「妖刀~っ!!?
知ってる~っ!!
俺知ってる~っ!!」
何でキラキラした目を
してんだ?
子供かっ‥
「アレだろ‥?
覚悟の無いヤツが
手にしたら最後。って
ヤツだろ?
アレはやべーよなぁ~」
私達3人は笑ってしまった。
確かに‥
覚悟の無いヤツが
手にしたら‥
とんでも無い事になりそうだ。
「大丈夫。
覚悟は出来てるからっ♪」
「真理ぃ~っ!!
持ってんの~っ!!?
マジかぁ~っ!!?
実家かぁ~っ!!?
今度見せろよ~っ!!」
だから‥
アナタの事だし‥
私達は‥
笑いが止まらなかった‥。
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