*涙のあとに-t

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「何しにきたの。」 「別れないよ、俺は。」 言い訳でもするのかと思えば‥"別れない"と口にする。 「今さら…何?私はもう、ヒロと一緒に居られない!!」 横目でチラッと彼女を見ると、泣きたいのを我慢しているのか‥ 小さく震えていた。 彼女の震える肩を抱いて 「あんたに詩音は似合わないよ。こんないい子傷つけるなんてあんた、男として最低だよ。詩音がどんだけ傷ついたかわかってる?‥‥帰れ。」 彼女を、自分の方に抱き寄せて"ヒロ"に怒りに似たこの感情をぶつけた。 そしたら‥ 腕の中で小さな君が 「ごめんね‥ありがとっ‥」と呟いた。 _
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