相合い傘

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鞄から取り出した折りたたみ傘をひろげながらフランはいつものように毒を吐いた。 「っせぇよ。今日はたまたま置いてきただけだっつーの!」 「はいはい。分かってますって。さぁ、早く帰りますよー」 「ちょっ…待てって!!」 「…なんなんですかー?」 俺の言葉を軽く流して帰ろうとするフランを慌てて止めた。 「俺、傘ねーのにどうやって帰るんだよ!?」 「えー?そんなの……ミーの傘に入ればいいでしょー?」 センパイに風邪引かれたら困りますからねー、とか言いながらフランは当たり前のように言った。 え…それって、つまり…… .
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