相合い傘

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   *  *  *   どしゃ降りの雨の中、小さな傘で帰る見慣れた帰り道。 傘の中、限られた空間で俺はすぐ隣にいるフランにずっと胸が高鳴っている。 傘を持つふりをして繋いだ手は心地よい温かさで包まれていた。 「あ、もうすぐセンパイの家ですねー」 もうすぐ家に着いてしまう。 フランと帰るとあっという間に家に着く。 まだ、一緒にいたかったな… 急に寂しくなって傘を持つ手に力が入った。 そんな俺の気持ちを察したのか、フランにいきなり口づけられた。 「明日も迎えに来ますから」 フランは離れざまにそう言って少し微笑んだ。 その笑顔がとても優しくて、温かくて。 一瞬にして俺の心を優しく包んでいった。 「…ししっ、当然っ!!」 再び重ねられた唇は俺の心をもっと溶かした。 end
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