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「カロリーが気になったんじゃないの?」
「だったら何よっ。
ダイエットしてるんだからカロリーが気になるのは当たり前でしょう!?」
だからそういう意地の悪い事を言わないでよ!
テーブルに勢いよく置いたカップからコーヒーが溢れた。
思わず立ち上がってしまった私を、ゆっくりと立ち上がった遠藤が、また抱き寄せる。
まるで壊れ物を扱う様に、優しく、そっと。
「誰が気にすんだよ点滴のカロリーなんか。
体、気を付けろって言っただろ? ……バカ」
「そんな訳無い。
私……拒食症なんかじゃないよ」
自分が拒食症なのかも知れないと思ったら怖くて。
遠藤にしがみついた。
「嫌か? 拒食症」
遠藤の胸で、何度も頷いた。
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