251人が本棚に入れています
本棚に追加
「じゃあ、自覚しろ。
自分が拒食症だって事。
そこから始めなきゃ、克服出来ないから。
今のお前は痩せ過ぎ。
分かる?」
「……痩せてない。
腕も脚もまだまだ太いし、お腹も背中も沢山肉が付いてるもん」
「ふっ……。
先は長そうだな。
まぁいい、付き合ってやるさ。
お前が克服出来るまで」
私の後頭部を撫でる遠藤の手が優しくて。
助けてくれようとする気持ちが頼もしくて。
ずっと毛嫌いしていた遠藤に対して、どんな態度をすればいいのか分からなかった。
「遠藤」
「ん?」
「何でこんなに私に構うの?
同期だから?」
「……そ。
たった1人しか居ない、大切な同期だから」
「・・・・ウザいよ」
照れ隠しにそう言うと、私の頭をペシッとはたいた遠藤は、抱き締める腕の力を強めた。
最初のコメントを投稿しよう!