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「一条……。 柊先輩が好きか?」 「……うん」 「だったら……今以上には痩せるなよ。 今が多分、女としてお前を見られるギリギリだ」 漸く視界に入れたばかりなのに、ギリギリ? そんな事無いよ、逆だよ。 「それはおかしいよ、柊さんは痩せた子が好きでしょ?」 「痩せてるのと痩せ過ぎは違うって、先ず分かれ。 女は細けりゃいいと思ってるみたいだけど、男は例え細いのが好みでも限度があるんだよ。 限度を超えたガリガリと本来の守備範囲外のポッチャリの二択を迫られたら、大体の男はポッチャリを選ぶ」 「……ウッソ」 「ふっ、ホント」 私を抱き締めたままの遠藤が、頭の上ででクスクスと笑う。 もし遠藤の言う事が本当で、私が痩せ過ぎで女として見て貰えるギリギリなのだとしたら。 今の体重をキープする為に食べなくちゃいけないなぁと、憂鬱になった。
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