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「ママー、風船さん飛んじゃったぁ…」
「あらあら……仕方ないわね、諦めなさい」
「やだあー風船さん!うぅ……」
飛んでいく赤い風船。
その赤色も夕焼けで紛れていった。
泣きじゃくる子をあやす母親。
少し冷たい秋風。
真っ赤な夕焼け、赤蜻蛉。
響き渡る踏切の音。
それらをひとつひとつ感じながら頭に過ったこと…。
「ああ、今日も平和だ。」と。
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