時は幕末

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耳をつんざくような断末魔の叫び。 時折聞こえる刃物の交わる音。 俺が居る、この場所の近くで、何かが、起きている。 「…ったく!今度は何だってんだよ!」 俺は音のする方へ走った。 何故だか、行かなければいけない気がしたのだ。 「……っはぁ………。………何なんだよこりゃあ…」 普段なら川が流れ、魚でも釣れそうな程綺麗に澄んだ河原が、彼岸花を散らしたような真っ赤な色で染まっていた。 「これは……血か…?」  
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