時は幕末

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血の水溜まりが所々にでき、その中のひとつに女性が倒れていた。 頭や腹が血で染まっておりピクリとも動かない。 (ありゃあ……もう駄目だな、可哀想に) あれだけ血が流れているなら生きてたとしても、もう虫の息だろう。 俺は死体に向かって小さくお辞儀をした。 (どうか……安らかに) 終わりが苦しかったなら、せめて天国では…。 「そこで何をしている?」 抽象的な声が響いた。  
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