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―――――――
『名前、岸咲月。年、17歳。男。桜ノ宮市立城崎高校に通う』
真っ暗な闇の中で声が響いた。
子供らしいような、飾り気のない。
妙にくすぐったい声。
(…………?)
『中学では陸上部に所属。しかし引退試合でアキレス腱と靭帯を切る大怪我をし、高校では帰宅部だった、か…。なるほどなるほど、だからあんなに足が速かったんだな』
ふむふむ、と納得したような声が聞こえる。
一体、誰だ?
誰が其処にいる?
(………誰だ?)
『あ、目が覚めたみたいだね。おはよう。僕があげたプレゼント、ちゃんと楽しんでくれてるかい?』
(プレゼント…?つかあんたマジで誰…)
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