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『えー?僕のこと忘れちゃったの?』
ヒドいなー、とそいつは頭に手をやる。
全くもって見たことがない顔をしていた。
茶色がかった短い髪に少々長めの前髪。
無地の真っ黒の長袖シャツに、ジーンズを身に付けている。
なかなかのイケメン?なんじゃなかろうか…。
(忘れたも何も……会ったことすら無えだろ)
『うーん…一回は会ってるんだけどなあ。忘れちゃった?十五年前のあの日のことを……』
(覚えてるかァアア!!!十五年前つったら俺二歳だっつーの!!!)
『はは、冗談冗談。…君をここに、あ 現実の方ね。連れてきた奴の顔って覚えてる?』
(………たしか体はナイスバディーで、顔は二つ結びの化粧っ気の全くないやたら足速い奴だった気が…)
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